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研究2 研究テーマについて

就職して30年も経ってくると、自分が行ってきた研究のテーマがさまざまにつながっていることに気づきます。

私の場合、一番はじめは看護専門学校の卒業研究で、清拭に使用するベースンの細菌培養を行いました。学生の時は、人間関係や心理に関心を持ちつつも、どうやって研究すればいいのかわからなかったので、実習で疑問を持ったことについて、最もわかりやすい結果が出る対象を選択したのでした。けれども、その後は、看護師の患者への思い、看護師の体験、患者-看護師関係、学生の体験、教員の体験、といったテーマで、人間の心理、体験や人間関係を対象としてきました。臨床体験や教育体験で関心を持ったこと、解決できなかったことなどが研究テーマになってきたのです。研究することで、自分の実践が少しずつは深くなっているように思っています。

最近10年位は、精神看護学教員を対象としたテーマでの研究を進めてきましたが、その前はアルコール依存症者と看護師の関係についてをテーマとしていました。

この2つも一見全く関係がないようですが、研究方法や内容をたどっていくと、グループインタビューという研究方法が同じであったり、そこで語られる対象者の深い体験を扱っているというところに共通点があります。

人間は一人一人ですが、一方でグループ化すると、多くの人が一体となって生き物のように動くこともあります。個人とグループを行き来し理解しようと試みてみることで、人間の色んな側面が明らかになってくると思うようになりました。

書いてみながら、教育研究も進めつつ、臨床研究にも関心を持ちなおしていきたいという思いが、今、出てきました…果たして時間的にどうか。

さて、4月は、学部の学生が選択科目の卒業研究の専攻領域を決める時期です。各専攻領域からそれぞれの研究内容について説明したり、逆に質問を受ける中で、学生には、やっぱり、どんなテーマに自分が関心を持っているのか、を考える時間を大切にしてほしいなと思っています。

卒業した後も関心あるテーマを見い出しつつ時々振り返ってみると、テーマの中に、自分の考え方だとか、自分自身が大事にしていることとか、自分はどんな人だったのかなどが、改めて見えてくるのではないかなと思います。職業人としても一人の人間としても大切な体験となる研究になるように、研究活動に取り組んでいって欲しいと思います。

参考:

CiNii 論文 -  アルコール専門病棟での患者-看護師関係と看護師の体験 : グループワークでの参加観察と看護師へのインタビューを通して