アディクションを追いかけて

毎年、講義内容を考えることをきっかけに、その年年のアディクションの行方を追っています。学生の身近な関心は、一昔前には摂食障害が多かったのですが、最近はSNS依存についてに移行していて、スマホから離れられないと嘆いています。

一方、今年はエナジードリンクや眠気防止薬による若者のカフェイン中毒が問題になっています1)。2011年からの5年間に少なくとも101人の病院搬送があり、内7名は心停止となっていて、深刻なことです。

この話題を講義で取り上げたところ、エナジードリンクを思い浮かべたし、アディクションは他人ごとではないという感想が沢山寄せられ、気が付かないうちに依存がじわじわと浸透してきていることが自覚されたようでした。

今日、たまたま入ったコンビニでは、入り口にそのエナジードリンクが数種陳列されていて、色さまざまなパッケージが人目を引いていました。健康的な商品のイメージに誘われて、レポートに試験に部活に忙しい学生たちや新し物好きな学生たちは、手に取るのだろうなあと思いました。

そんなに眠気に抵抗してまでやらなくてはいけないことが沢山あることに、異常事態を感じさせられているのですが。

アディクションが時代を反映する状態であることがひしひし感じられるエピソードです。

 

1)カフェイン過剰摂取注意 中毒、5年で101人搬送 学会調査:朝日新聞デジタル