団塊世代の定年退職

年度末になって退職者送別会の時期になりました。

今年は、わたしにとって、お世話になった方々がたくさん定年退職される年となりました。昨年末から、記念会のお知らせをいただいたり、職場ではゴミ箱の近くに頻回に図書が山積みされていたりと、ご退職を実感させられることが日に日に増えてきました。

職場では、かなり昔からお世話になっている先輩もいらっしゃるのですが、「20年前の写真だけど捨てるのもなんだし」と持ってきてくださったり、「あなたが新人時代のレポートが出てきた」と、それも持ってきてくださったり。おかげで私の研究室の机の中はどんどんかさばってきてしまい、戸惑うばかりで、とっておくには場所が決められず、捨てるには勢いがなく、退職の荷のシフトになすがままになっています。

「今年は知っている方がたくさん定年退職なんですよ、寂しいですよ」と言ったところ、「あら、わたしたち、団塊だからあたりまえよ!」と一笑されてしまいました。

思えば、新人時代は親世代の上司に暖かくサポートされていましたが、しばらくすると、団塊世代のバラエティに富んだエネルギッシュな上司へとバトンタッチされ、それからは刺激される一方である部分翻弄されてきたような気もします。

ご退職の仕方も嵐のように、一気にということでしょうか。たくさんいらっしゃることで、一挙だとすごく寂しいと思う反面、人数分の寂しいが混ざり合って混乱してしまっています。混乱の向こうに何があるのか、今は霞んでしまってまだ何も見えません。